香港に住み1年が過ぎました。就職活動から現地での生活等々、さまざまな場面で助けて頂き、また日本から見守って頂いている皆さまにこの場を借りて御礼申し上げます。
さて、香港に来た時は優先順位の低かった広東語ですが、今では当面の優先順位1番として勉強しています。日系の会社で働きながら、また英語が一様に通じてしまう環境ですので、「ゼロ」から始める広東語は未だに、「1年も住んでるのに・・・?」という程度です。独特の難しい発音や声調も言い訳の一つに加えておきましょう。
「ゼロ」からの言語習得は、まさに「点」を一つ一つ集めて行く作業だと思います。言語習得に必要な、香港人の会話・お店の看板・テレビなどに、たくさんの「点」が街中に落ちていますが、うまく拾えません。「点」は単語や簡単なフレーズだったりしますが、点の拾い方も分からないところから、生活、勉強などを通して点を拾っていきます。また、せっかく拾っても繋がらないので、すぐ忘れてしまう。少しずつ点の拾い方が分かってくるけれど、点ばかり集めていても訳が分からずつまらない。点を集めて「線」にしたつもりで話してみる。でも広東語は発音が難しいから、どうしても通じないことも・・・。結構ここでみんな挫折してしまうようです。なかなか「線」にならなくても、「笑顔」や「文化・習慣」を知ることで楽しさを加えれば、それが手助けになることがあります。
今の僕は、やっと簡単な会話が話せたり、街の人の会話が少し聞き取れるようになりました。点を集めながら、少しずつ線が集まってきて、小さな・歪な「面が」できつつあるところでしょうか。「点を集める」だけのしんどい時期はやっと通過できた気がします。今まで地道に集めた点は、線になり、面になると、そう簡単に忘れない気がします。また、集めた点が線になり、面になることで、突然自分の語学力が上がった様に感じることが多々あります。これは本当に楽しいです。僕の広東語はこれから面が整えられ、どんどん上達することでしょう。楽しみでわくわくします。
日本人の「英語が苦手」という現状は変化がない様に思え、アジア諸国、同様の英語レベルであった韓国にもはるかに取り残されてきた気がします。でも良く考えると、中学校や高校までの授業で、点や線はみんな十分集めています。嫌々集めたせいか、点や線を描こうともしない。描こうともしないのに、みんな「できない」「難しい」。描いてみたら、意外に簡単に面になるかもしれません。どうも日本人には「語学力」や「お勉強」ではなく、そういう「体験」や「実感」が足りない気がします。
「自分が英語や広東語で感じている楽しさを、一人でも多くの人に体験してもらいたい」、そんなことで日本への恩返しができる気がしてきました。