2010/11/13

広東語に対して

上海か香港かで就職を考え、最終的に香港を選びました。「縁」ということもありましたが、自分のキャリアや収入面等を考えて決断しました。
ただ一つ、「上海なら北京語(普通話)も覚えられるのに、香港では広東語だからな~」というのがありました。香港で主に話されてい広東語は広東省の一部と香港を中心に話されている方言の様な位置付けです。北京語を話せれば広東省や香港、シンガポール等でもコミュニケーションができますが、広東語では北京に行っても通じません。世界中で中国語(北京語)が注目されている今、「広東語を覚えても役に立たない」というのが一般的な意見かもしれません。「香港が好き」という理由で香港に滞在する日本人は昔から非常に多い様ですが、そういう人以外は同じ様に考える人が多いと思います 。
日本人に限らず、外国人が多く、英語が通じる香港では、広東語を話せる外国人は本当に少ないです。挨拶もできない人が本当に多い。しかし外国人が住む地域は一部に集中していて、そういう生活は更に自分の行動範囲を狭めて、結局限られた範囲の物事を「香港」と勘違いして帰る、ということになる様な気がします。

来港当初、自分もそれに近い考えで、「英語も通じるし、広東語は挨拶程度で」というのが本音でした。「広東語を覚えないと現地の人とは仲良くなれない」という思いがあり、必ず勉強しようとは思っていましたが、日本で少しだけ勉強をしていた北京語を勉強しながら、「広東語は遊び半分で」という感じでした。ところが、そんな自分の気持ちに少しずつ変化が表れてきた気がします。ちゃんとした広東語のテキストを買い、声調から覚えようとしています。今では、北京語と広東語のウェイトを反対にし、広東語の勉強を中心にしています。単に同時に覚えると集中できない、地元で話されている言葉の方が上達が早い、北京語と文法が似ているので、北京語の勉強にも役立つ、そんな理由もありますが、とにかく僕は広東語を選んだのです。

その国に住むからにはなるべくありのままのその国を知りたい。そう考えると、当然のことなのかもしれません。それは、現地の人に対する敬意の念もあるけれど、今、現在、「縁」があってこの場所で生きている自分に対して、「今を最大限楽しむ責任」があるからかも知れません。

そしてもう一つ、それは、自分が香港を好きになっている証拠なのかも知れません。